コラム

2023.07.15

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子どもの斜視と視力の発達について

こんにちは。視能訓練士の下村です。

梅雨明けも近づき、日差しがまぶしい季節になりましたね。皆様水分補給はこまめに、熱中症に気を付けてお過ごしください。

 

今回は斜視について少しお話したいと思います。

斜視、と聞いてどのような状態が思い浮かぶでしょうか。目が外にずれている斜視、内にずれている斜視、先天的な斜視、後天的な斜視…と、斜視にも様々な種類があります。

 

斜視の定義は、”片目がまっすぐものを見ている状態で、もう片目が別の方向を見ている状態”です。

人間の目は骨に囲まれた「眼窩」という部屋の中で、もともと少し外向きに存在しているのですが、(これを安静位といいます)目に付着している筋肉の物を真っすぐ見ようとする力によって正面を見ています。

睡眠をとるなど、緊張から解放されると筋肉が緩み安静位に戻ります。

 

しかし、この筋肉の力のバランスが崩れると両目の位置がずれたり、眼の機能に左右差が出ると斜視が起こります。

このバランスの崩れは、病気でなく、もともとそういった素因をもっている方もいれば、神経のマヒなど疾患が原因で起こることもあります。

お子さんの斜視の多くは病気が原因ではなく、目の筋肉や機能のバランスの崩れやすい素因があって起こったものです。

 

また、乳幼児のお子さんだと鼻根部が平坦なため、目頭の辺りを皮膚が覆ってしまい、内斜視のように見える子もいます。

これは偽内斜視というもので、見た目にそう見えるだけで目は真っすぐ見ており問題ありません。成長と共に気にならなくなります。

 

ただ、偽内斜視ではなく本当の斜視になっているお子さんもみえます。

その場合は真っすぐ見れている方の目でしかものを見る力が発達せず、反対の目は視力が発達しません。

片目ずつ交代で見れている子であればどちらの目も発達することはありますが、大なり小なり差がついてることが多いです。

 

これを斜視弱視、と言います。

弱視とは眼鏡のレンズなどで矯正をしても視力が(1.0)にならない状態をいいます。

弱視の原因には斜視以外にも、強度の遠視、乱視などの屈折異常などもあります。

 

視力の発達には期限があり、それは8歳前後までと言われています。そこまでにできるだけ早く、視力が発達しない原因を見つけて治療をすることがとても大切です。

 

斜視弱視の治療は、視力が発達していない方の目に物を見てもらって、視力を発達させるアイパッチでの治療や、目線がずれている斜視の目に光を屈折させて物を見せるプリズム眼鏡による治療などがあります。

斜視のパターン、弱視のパターンは様々で、症状が合併していることもあるので、その子その子によって治療を考えていく必要があります。

 

斜視の検査としては、

○目線のずれの向きや、ずれの量を測る眼位検査

○目の運動に制限がないかを調べる眼球運動検査

○近くの物をどれだけ寄せて見えるか調べる近見輻輳検査

○両目でものを見て立体的にみる力があるかを調べる立体視検査

などがあります。

聞きなれない検査ばかりですが、怖いものではなくお子さんでも安心して受けられるように色々な工夫をしています(*^^*)

 

近年では、デジタルデバイスの普及によってスマートフォンなどでの近業が増え、それによる内斜視も増えています。

過去にコラムでお話ししているので良ければ、読んでみてください。

☆こちらをクリックで飛べます→【スマホ内斜視とは???】

 

お子さんと話していて、目線があってない感じがする、明らかに片目がずれている、ものが2重に見えるという、など気になることがあればぜひご相談くださいね。

 

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私事ですが、先日名古屋でアフタヌーンティーをしてきました!

普段なかなか食べられない、豪華なスイーツなどが食べられて幸せでした✿

 

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